① 内科
・内科は診療所数が多く、競合することが多いことから専門科標榜による差別化がポイントとなります。一般内科と専門科、専門科のみの標榜とするのかは、先生のお考えおよびマーケット(競合)を勘案して決定します。
・「呼吸器内科」では、発熱外来、睡眠時無呼吸症候群、禁煙外来、在宅診療での誤嚥性肺炎、「循環器内科」では、高血圧、不整脈などの専門性がありますが、一般内科を含めた診療を行いながら、患者さんに応じて専門性を出していくことが一般的です。
・「消化器内科」では、上部・下部内視鏡で開業するか、一般内科を含めるかについては、しっかりとした競合調査が必要になります。
・「糖尿病内科」は、管理栄養士による栄養療法、運動療法等があり、どのエリアにも一定数の患者さんがおられますので、マーケットにもよりますが、病院との連携が出来るような環境であれば専門科での開業も十分可能です。
② 整形外科
・一般的に他の診療科目に比べて患者さん1名当たりの平均単価が低いことから、経営的には相応の外来患者数が必要となります。また、駐車場およびリハビリスペースの確保が必要となるため、開業用土地・建物はより広く・大きくなり、開業コストも多くかかる傾向にあります。
・高齢者ニーズの高い診療科目ではありますが、競合診療所などのマーケットは問題ないか、本当に必要な医療機器か、理学療法士の人数は妥当かなど、事業計画・資金計画は慎重に検討する必要があるでしょう。
・最近では、集客・駐車スペースが確保出来る大手ドラッグストアの駐車場での開業も増えてきています。
③ 眼科
・子供さんであればプールの授業での結膜炎、中高生であれば視力低下によるコンタクトレンズ、ビジネスマンやOLさんはOA機器等仕様による眼精疲労、高齢者はかなりの高確率で白内障と、患者さんの年齢層が幅広いのが特徴で、その分診療圏も広くなる傾向にあります。
・競合などマーケット調査による立地選定はもちろんですが、高齢者の70%以上が白内障となることから、白内障の手術を実施するかどうかが開業での大きなポイントになります。
※整形外科、眼科では、診療所建築にあたりバリアフリー対応が必要となります。